体内時計

 

見たい夢も　ない、　と

拗ねたように　かたく　目を　閉じる

 

ちくたく　ちくたく

今、は　どこに　あるの？

 

少しずつ　狂いだす　わたしの体内時計　が

夜の重さ　に、　しがみついている

噛みあった歯車の　絶え間ない　うめきを

ききながら　よこたわる

わたしを、　時が　ひきずる

 

 

なにも　残らない、　と

拗ねたように　かたく　目を　閉じる

 

ゆらゆら　ゆらゆら

今、が　わからないの。

 

少しずつ　狂いだす　わたしの体内時計　が

いつかの嘘　に、　しがみついている

ずれていく　すれちがう　つめたい秒針に

刻まれて　塵になる

わたしは、　風に　ふきとぶ

 

 

ちくたく　ちくたく

 

わたしは、　眠るの。

 

 

少しずつ　狂いだす　わたしの体内時計　が

のぼる朝日　に、　背を向け　泣いている

噛みあった歯車の　絶え間ない　うめきを

ききながら　よこたわる

 

 

わたしの朝　は、　まだ、だよ。