7月号
~以降、箇所箇所に込めた思いや語りなどの散文メモ~
・立ち入り禁止の「あれ」(なんていうのかな)
スイッチのころからありますね…。
きっと無意識的に、自らを守る為? 考えることを避けていることや、
思い出さないように、触れないようにしている物事が あの先にあるのだと思います。
また、失くしたことも忘れたようなものとか…
最後、ルナちゃんの呼び声に、
「あれ」を倒して走っていくスイちゃんを勇ましく描きたかったです。
・きれいな瓶
問題児ガールズ達のモチーフを取り入れたく…
彼女たちからは 逃子ちゃんの「きれいな瓶」と幽子ちゃんの「歯」を拝借しました。
宝石モチーフも一部、手持ちの大切なものを模写しています。
花はワスレナグサ―マリアとダニエルの誕生花です。
ラズベリーはわたし個人的に特別なものなので、やはり欠かせませんでした。
・ルナラビさん
「何をしているの?どうして大切なのに手放すの?本当にいいの…?」
と首をかしげているイメージです。
耳のハネ方がどうなるかと思いましたが、ぴょこんと動いてくれてうれしいです。
Nightmareではアレでしたが今作では癒し担当に…^^*
・赤い風船
好きなのです… 割れないように、割れてしまう前に、
しぼんでしまう前に手放したいという気持ち…
(作品とは関係のない風船小話ですが…
自分はジュネーヴに住んでいた時に、バルーンアートに出会い
キュッキュとお犬や剣やお花を楽しく作っていました。
しかし帰国して少しすると一転 風船恐怖症みたいなのになり、
「いつ割れるかわからない」のがこわくて、街角や電車の中などで
可愛い子供たちが持っている風船に過剰におびえて避けるようになりました。
今はもう治っています。けれどバルーンアートはもうできません…)
・踊るお花
老若男女問わず、誰かが 大切な誰かと踊る姿はうつくしいと思います。
・服と踊るキョウちゃん
ぐったりとしたワンピースを振り回して踊る。
風がひゅうひゅうと通り過ぎる音だけがする。
ひとりよがりの踊り。
冷たい布に顔をうずめて泣く。
「君」のにおいがする「気がする」。
双子座が見ている。
・ダニエラ
大切な人の、「自分にとって」の「その相手の一時の理想の姿―偶像、幻想」を絵に描き額に納め閉じ込める行為。
あこがれや夢だけを強欲に詰めこむ、誰にも理解されない孤独な四角い世界。
それでも彼女は「自分の幸せ」を見いだせると思います。
・血を流す檸檬
「レモンの瞳」の彼は、いつも
血の涙を流すような悲しみを仮面の下に閉じ込めています。
・体内時計
「限りがあるからこそ、終わりがあるからこそ、
価値があるのだろうか」 と
何気ない人々の日常を
レド君は高い塔から見下ろします。
(最初、レド君の持っている鍵は
下にいるベル君に託されるように描く予定でした…)
・予約済みの椅子
アシュリーが「なかまはずれ」にされている(いじめられている)ことを示すため、
今回このモチーフを使いました
・アシュリーと人魚マリア
「なにもつかめやしない手」を「祈り」の形にあわせる。
彼の涙を幻影の人魚がふさいでいるのか、
幻影の人魚の掌に彼が「懇願」の口づけをしているのか。
・「永遠でないのなら今すぐに壊したい」
鋏受け渡し…と先日ツイートしましたが、「受け渡し」ではなかったですね…すみません。
新たな形で、鋏をはさんだ関係性や状況、想いの答えを表せたかと思います。
うまく語り尽くせませんが、一番想いを込めた、描きたかったシーンでした。
枯れ朽ちていく花を見たくない。だから一番うつくしいときに切り落としてしまいたい気持ち。
また、「人魚」はとても長い時間をうつくしい姿のまま生き、「人間」は先に老い朽ちる。
生きる時間や感覚にとてつもない「時差」があること。同じではない、ずっと一緒にはいられないこと。
エデン様とフランさんは とても「敬愛」し合っている関係ですが
「触れあわない」距離感に重きを置いた表現をしたいと思っています。
(というのは、「PhantomAria」の物語で、過去エデン様が荒れていた時代、
彼女はフランさんの左腕に噛み付き 不治の傷を負わせてしまいました。
エデン様には「罪悪感」が、フランさんには「恐怖・畏怖」が現在もつきまとっています)
最初 花瓶に活けてある薔薇は「5本」で、エデン様によって2本落とされ、「3本」残ります。
5本の薔薇の意味は「あなたにあえてよかった」、
3本になると「告白」「愛しています」という意味になります。
彼らの関係には修復不可能な傷と溝があるのですが、
それでも きっと彼らなりの「重なりあう想い」があり、それを「愛」と呼べるのかもしれないと…
しかし「愛」、という言葉はわたしには難解で、安易に用いることに 個人的に未だ気が引けます。
(そういえば 曲:忘却舞踏でも「覚えてもない愛を~」というのも、そういった想いからです)
なので薔薇にその想いを託しました。声を持たない花の語る言葉…。
「鋏」という鋭利なクッションを通して、そんな彼らの
片方が朽ちるまで共にあろうとする決意や距離感を表現したかったです。
また、補足で…この場面だけではありませんが、
このMVは「本編」の道筋の予定とは違う、イメージイメージの連なり、な作品です…。
なのであの場面の結末は「フランさんの意志・彼が描き、浮かべている自分の最期」であり、彼はもっと早死n
・間奏の絵
今までの「誰かが誰かを想うシーン」の振り返りです。
絵の傍にあるスイッチに、その絵のタイトル的な意味を書きました。
ひとつだけ、文字ではなく「スイッチ」がある所の絵は、
「その幸せな瞬間に、スイッチをオフにできたら」という願望を込めています。
・ルナ
シャベッタアアアアアアアアアアアアアアアアアア
詩はゲーテの「あなたはあの国をご存じですか」から抜粋しました。
「そこへ!そこへ!一緒に行きましょう」という熱い想いが好きです。
ゲーテの詩や戯曲は歌曲やオペラによくなっているので親しみが深く、
特にファウスト、マルガレーテ関連の曲が好きでした。
大学時代、尊敬している同期さまが ミニョンの歌曲の楽譜をくれたことが
とても印象的でうれしくて、ミニョン関連も好きになりました。
・くうちゃん
最初 このようにシャベル持たせて描いたのですが
殺人&隠蔽埋葬現場みたいなシーンになってしまう気がしたので
動画では 本(夢日記)に変えました。
・椅子ポンポン
「EYE」のラスト付近のシーンでもありました。
こうしてもらえるのってうれしいですよね。
「きみの隣に自分の場所があるんだ」
「自分の為にとっておいてくれたんだ」
「自分でなければあそこはずっと空席なんだ」
みたいな…
・夢の幕が上がる
枯れた花がまたうつくしい姿に舞い戻る、
壊した蛾がなおる、
手放した大切な風船が戻ってくる。
そんな素敵な夢。
・スリープハウスの屋根の上
ルナラビさんが気付くところや、雑にジャンプしてキャッチするシーンは
とてもお気に入りです。
そこから「バイバイ」まで本当に「良い癒し担当キャラ」でした今回。Nightmareは本当にただの悪夢だったね…。
・泣きながら、笑顔のキョウちゃん
痛いほどの孤独に勝手に満たされているのです。
「これほど君の為にさみしい、ひとりぼっちな想いをしているんだよ…?」と、
そして「自分がこれほどさみしいのだから、君も同じくらいさみしいと思ってくれているに違いない」と
ちょっと とち狂った ひとりよがりな願望に酔っているといいなと思います。
・すべてが「月」になる
「水」の夢。
「あなたはどこにもいないけれど、どこにでもいる」
という 思考を一周したあとに たどり着いたなにかしらの景色。夢。